家系図の作成に興味はあるけれど、戸籍調査の方法がわからなくて一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか?この記事では、戸籍調査でどこまで遡れるのか、役場への申請方法、必要な書類は何かなど、家系図作成初心者の方でも、わかりやすく解説します。
なぜ戸籍調査が必要なの?
1-1 家系図作成の基礎知識
家系図は、自分が存在する位置を明らかにしてくれ、自分のルーツを知ることができます。家系図は、ご先祖をたどって家族の歴史を記録するものです。そして、調査調査は、その歴史を紐解くための重要な手がかりとなります。
1-2 戸籍調査でわかること
戸籍を調査することで、自分の祖先がいつどこで生まれ、結婚し、亡くなったのかといった詳細な情報を知ることができます。これにより、より正確な家系図を作成することができます。
戸籍調査の範囲はどこまで?
2-1 明治時代以降の戸籍
現在入手できる戸籍は、「明治19年式」以降のもので、1886年からのものです。戸籍を辿っていけば、約200年前に生まれた先祖まで行きつくことが可能です。
2-2 明治時代以前の戸籍
江戸時代に、現在の戸籍の役割を果たしていた「宗門人別帳(1664年制定)」という資料が手に入れば、400年ほど前の先祖までさかのぼることも不可能ではありません。
役場に出向いて戸籍を請求する場合に必要なもの
役場に出向く場合と、郵送で請求する場合とで、多少異なります。まず、役場窓口で申請する場合に必要なものを説明します。
3-1 戸籍交付申込書
役場窓口にも用意されていますし、役場のホームページでダウンロードすることもできます。用紙に必要事項を手書きしても大丈夫です。
3-2 本人確認書類
免許証やパスポートなど、公的機関が発行した身分証明書を提示する必要があります。顔写真のない保険証などは、2通以上の証明資料の提示を求められることがあります。
3-3 請求する戸籍内の人物と直系であることを証明する戸籍
戸籍を請求できる人は「戸籍に記載されている者又はその配偶者、直系尊属もしくは直系卑属」に制限されています。請求する書類に自分の名前がある場合や、自分の戸籍がある役場内に目的の戸籍がある場合は自分が直系であることを証明する戸籍のコピーは必要ありません。しかし、先祖が違う本籍地の場合は、目的の戸籍との関係を証明するために、取得済みの戸籍(コピー)を提出する必要があります。
3-4 交付手数料
戸籍を交付してもらう手数料は、原則現金で支払います。最近は、クレジットカードやキャッシュレス決済に対応している窓口もあります。手数料は、全国一律で決まっています。
郵送で戸籍を取得するには
戸籍を郵送で請求する場合には、本籍地がある市町村役場に戸籍の取得方法を電話で確認するか、役場のホームページを見て確認します。申請に必要なものを説明します。
4-1 戸籍交付申込書
役場のホームページでダウンロードして内容を記載します。用紙に必要事項を手書きしたものでも大丈夫です。
4-2 本人確認書類
免許証やパスポートなど、公的機関が発行した身分証明書をコピーして同封します。
4-3 請求する戸籍内の人物と直系であることを証明する戸籍
目的の戸籍と自分が直系であることを証明するために、それまで取得している戸籍のコピーを同封する必要があります。
4-4 交付手数料
交付交付手数料は全国一律です。郵便局で定額小為替証書を購入して同封します。定額小為替証書は50円から1000円まで12種類あり、1枚発行してもらうのに手数料が200円かかります。何通取得できるのか分からないため、多めに定額小為替証書を同封しておきます。しかし、役場によっては丁度の額で送るように返送されることもあるようですので、取得した通数を電話連絡してもらってから丁度の定額小為替証書を送るというやり方もあります。
4-5 返信用封筒
自分の住所、氏名を書いて、返信用切手を貼付して同封します。とりあえず、84円を貼って、切手の下に「不足料金受取人払い」と朱書きしておき、不足分をあとで郵便局に支払います。封筒のサイズは、長形3号が最適です。
戸籍の廃棄について
戸籍は、一定期間が経過すると廃棄される場合があります。当初、閉鎖戸籍の保存の期間が80年とされ、その後の改正によって150年間保管するようにと延長されましたが、すでに廃棄処分されてしまったという場合もあります。ただ、戸籍を廃棄するかどうかの判断を各役場に任されているため、実際には保存期間を過ぎていても廃棄処分されていないというケースもあります。戸籍が処分される前に、自分が取れる範囲の全ての戸籍を今のうちに早めにとっておくことがとても重要になります。
まとめ
戸籍調査は、家系図作成の第一歩です。この記事を参考に、ご自身のルーツを探求してみませんか? また、「戸籍調査は大変そうだ。」と感じた方は、専門家に任せるという選択肢もありますので、ご検討ください。